私は今、福井県の郊外で賃貸暮らしをしています。月5万円の家賃で、車がないと生活できないエリアです。住宅購入を「考えたことはある」けど、正直「高くて現実的じゃない」という結論になってしまいます。
でも、いつか結婚して子どもができたとき——そのときに「もっと早く知っておけばよかった」と後悔したくない。だからこそ、今の段階で調べてみました。子育て世帯が家選びで何を後悔しているのか、データで整理してみたんです。
一条工務店が2025年に実施した調査(N=1,045名)では、現在の住まいに不満を持っている子育て世帯が約79.2%。8割近くの家庭が「今の家、何かが違う」と感じています。買ってから気づいても、立地や構造はもう変えられません。
「変えられないものだけは、絶対に妥協しない」——この記事はその一点を伝えるために書きました。
後悔している人は思っている以上に多い
まず現実を直視しましょう。
AnyMaMaが2022年に実施した調査(N=115名)によると、家選びで何らかの妥協をしたママは85%。ほぼ全員と言っていい数字です。妥協した内容のトップ3は、1位「広さ・間取り」、2位「築年数」、3位「立地」。
さらに、「将来の子育てを想定して間取りを検討しておけばよかった」と後悔した経験がある人は約67%(同調査)。半数どころか、3人に2人が「もっとちゃんと考えればよかった」と思っています。
出典: 一条工務店「子育てと住まいに関する意識調査2025」(N=1,045名)、AnyMaMa「ママたちのリアル調査」2022年11月(N=115名)
後悔は避けられないもの、と諦める必要はありません。でも「こういう後悔が多い」と知っておくだけで、家選びの視点がガラッと変わります。あなたも今の家、あるいはこれから探す家について「どこを大事にするか」を改めて考えてみてください。
ポイント1:立地は「今の便利さ」より「10年後の子どもの生活」で選ぶ
家選びで子育て世帯が最も重視するのは「立地」です。ただし、注意が必要なのはここ。子育て家庭にとっての立地は、「駅から何分か」だけじゃないんです。
学区はどこか。通学路は安全か。中学受験をする雰囲気の地域かどうか。そして、いざというときに頼れる実家まで何時間かかるか——これだけ多面的な視点が必要です。
「会社に近いから」という理由だけで決めた結果、小学校の学区が合わなくて引っ越すことになった、なんて話も実際にあります。立地は後から変えられない。だから一番慎重に選ぶべき要素です。あなたが今住んでいるエリアで、子どもが小学校に入ったときの通学路をイメージしてみてください。そこからスタートするのが正解だったりします。
ポイント2:間取りは「今の家族」ではなく「5年後・10年後」で決める
不満1位に並ぶのが、間取りと収納の問題。前述の一条工務店調査では、**収納スペース不足を訴える子育て世帯が58.7%**に達しています。
子どもが生まれたばかりのときは「2LDKで十分」と思っていても、小学校に上がれば学用品が増え、中学生になれば個室が必要になります。子どもの成長に合わせて物は確実に増えていく。
「子ども部屋は将来仕切れる設計にしておく」「脱衣所に収納を多めに作っておく」「玄関近くにアウトドアグッズや自転車が置けるスペースを確保する」——こういった視点を今のライフスタイルではなく、5〜10年後を想像して取り入れることが大切です。
大事なのは、これ。「将来の自分の家族を想像する力」。
ポイント3:断熱性・気密性は、生活の快適さに直結する
「家の性能なんて、住んでみるまでわからない」と思っていませんか。でも、住んでから気づいたのでは遅い。
先述の調査では、子育て世帯の住まいへの不満1位が**「気密性・断熱性の低さ」(67.2%)**です。夏に暑くて眠れない、冬に寒くて子どもが風邪をひきやすい、光熱費が毎月高い——これは全部、断熱性能の低い家に住んでいることが原因だったりします。「なんで前の家はあんなに快適だったんだろう」と後から気づいても、もう遅い。
出典: 一条工務店「子育てと住まいに関する意識調査2025」
見学のときに「暑い・寒い感じがしないか」「壁に触れてみて冷たくないか」を意識するだけでも、ある程度の目安になります。新築なら断熱等級4以上、リノベーション済み物件なら「断熱改修済み」かどうかを確認するのがひとつの目安です。
ポイント4:妥協するなら「変えられるもの」だけにする
すべての条件を満たす家はほぼ存在しません。だからこそ「どこを妥協するか」の判断が重要になります。
変えられないもの: 立地・日当たり・敷地の広さ・隣家との距離
変えられるもの: 壁紙・フローリング・キッチン設備・収納の作り直し・外壁の色
リフォームで何とかなるものを「まぁ後でなんとかしよう」と妥協するのはアリです。でも、立地や日当たりは何千万円かけても変えられない。ここに妥協すると、後悔が長く続きます。
「絶対に変えられないものだけは絶対に妥協しない」——これを家選びの鉄則として持っておくと、後悔の確率がぐっと下がります。
ポイント5:「将来売ることもある」前提で選ぶと選択肢が広がる
家は「一生に一度の買い物」という感覚が根強いですが、実際には住み替えを経験する人は少なくありません。子どもが独立したあとに小さな家に移る、転勤で引っ越す必要が出てくる——そういったことは十分ありえます。
「将来売れる家かどうか」を意識しておくと、選択肢が広がります。駅から徒歩10分以内、評判のいい学区内、大型スーパーや病院が近い——こういった条件は売却時にも強みになります。
「住みやすいか」と「資産として健全か」は、実は同じ方向を向いていることが多い。自分たちが住みやすいと感じる家は、ほかの家族にとっても住みやすいからです。
まとめ:「後から変えられるか」で判断する
家選びで後悔しないためのコツを一言で言うなら、「後から変えられないものにだけ、妥協しない」です。
| 要素 | 変えられるか | 妥協の可否 |
|---|---|---|
| 立地 | ❌ 変えられない | 絶対に妥協しない |
| 日当たり・向き | ❌ 変えられない | 慎重に確認する |
| 断熱性 | △ 変えにくい | 購入前に確認する |
| 間取り | △ 変えにくい | 10年後を想像する |
| 設備・内装 | ✅ 変えられる | ある程度妥協してOK |
今の家族の形だけを見て家を選ぶのではなく、「5年後・10年後の子どもたちとの生活」を頭に浮かべながら家を探してみてください。あなたが今感じている「ここだけは譲れない」という感覚、それが一番の判断基準になります。
住まい選びのついでに確認しておきたいのが、住宅購入や子育てに関連した補助金・給付金の制度です。知っているかどうかで受け取れる金額が大きく変わることも。条件を入れるだけで、あなたの家族が対象になりうる制度を一覧で確認できます。
出典:一条工務店「子育てと住まいに関する意識調査2025」(N=1,045)、AnyMaMa調査2022年11月(N=115)、FLIE magazine「住宅購入での後悔」調査
本記事は、福井県在住の30代会社員(大阪出身)の実体験と調査をもとに作成しています。月3万円のインデックス投資とほぼパスタの自炊生活で資産形成中。
本記事は情報提供を目的としています。住宅購入の判断は必ずご自身でご検討ください。