はじめまして。たぬき課長と申します。福井県郊外で賃貸暮らしをしている30代の独身会社員です。
家賃5万円・築約20年の部屋。月3万円をインデックス投資に回し、食費はパスタで削り、ゴルフと大阪への帰省に散財している、そんな生活です。
「たぬき課長、そろそろ家買わんの?」
飲み会でこれを言われるたびに、うまく答えられない自分がいます。
「高くて無理」と言えば話が終わる。実際それも本音です。でも、それだけじゃない気がして、もやもやしていました。
今回は、自分が家を買えない・買わない理由を正直に整理してみた、という話です。
「お金の問題だけじゃない」と気づくまで
最初に思い浮かぶ理由は、やはりお金です。
私の貯金は今、約30万円。福井で一軒家を建てるなら、どれくらいかかるのか、実はちゃんと調べたことがありませんでした。なんとなく「2,000〜3,000万円くらい?」という感覚はあるけれど、具体的な数字は知らない。知らないから怖い。というか、調べることが怖い——そういう状態でした。
でも最近、住宅補助金について調べるついでに「そもそも福井で家を買うとどうなるか」をざっくり試算してみました。そこで気づいたのは、お金の問題は一部でしかないということです。
本当の壁は「縛られる感」だった
これが、一番正直な本音です。
福井に家を建てたら、福井に定住しないといけない気がする。なんとなく、心理的に動けなくなる感じがする。「ここが一生の場所」と決めてしまうことへの、漠然とした抵抗感。
でも——「じゃあ別の場所なら?」と考えると、同じ問いに行き着きます。大阪に建てたら大阪に縛られる。東京に建てたら東京に縛られる。どこで建てても、「縛られる感」があるんです。
30代は、まだ転職も、結婚も、どこに住むかも、何も決まっていない。その「まだ何でもなれる自由」を、不動産という形で手放したくない。——そういう感覚、同世代の方なら少し共感してもらえるんじゃないかと思います。
実際、職場を見渡すと、私と同年代の同僚でマイホームを持っている人はほとんどいない。持ち家が多いのは、上司世代。「家を買うのが当たり前」という感覚は、一世代前の話になりつつあるのかもしれない——と、最近は感じています。
賃貸を選び続ける、もう一つの理由
大阪の実家は一軒家です。持ち家で育ちました。だから、持ち家に対して漠然とした安心感はある。
でも、福井での賃貸生活で気づいたことがあります。
賃貸は、「何かあったときに動ける」ということ。
転勤になっても引っ越せる。飽きたら別のエリアに移れる。今の家が気に入らなければ、次の更新で出られる。一人暮らしだと、この「逃げ道」の価値が思っている以上に大きい。
月5万円の家賃は、その「自由のコスト」だと、今は捉えています。
住宅補助金を調べてみた
「賃貸派」を自認しながらも、せっかくなので住宅購入に使える補助金を調べてみました。意外と知らなかった制度が複数あります。
① 子育てエコホーム支援事業(国交省)
最大:100万円(子育て世帯・ZEH等級の場合)
子育て世帯または若者夫婦世帯が、高い省エネ性能(ZEH水準以上)の新築住宅を購入・建築する場合に最大100万円を補助。独身の私には現時点では対象外ですが、将来結婚・子育てが視野に入ったとき、この補助金の存在は覚えておきたい。
※ 事業の継続・申請期間は年度によって変わります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
出典: 国土交通省「子育てエコホーム支援事業」
② 地方移住支援金(移住・起業支援金)
単身者:最大60万円
東京23区在住(または東京圏から通勤していた)方が地方へ移住して就業・起業した場合、単身者に最大60万円が支給されます。住宅購入に直接使える補助ではありませんが、移住のコストを補う制度として機能します。
私は大阪から福井へ移住してきましたが、このタイミングでこの制度を知っていれば……という気持ちも正直あります。東京圏からの移住が条件なので、私の場合は対象外でしたが。
出典: 総務省「移住・起業支援」
③ 福井県・市区町村の移住・定住補助金
金額は自治体によって異なる
福井県内の各市区町村が独自に移住・定住促進のための補助金を設けていることがあります。内容は「住宅取得補助」「リフォーム補助」「家賃補助」など多様で、独身でも対象になるものもあります。
自分が住んでいる地域の補助金は、正直まだちゃんと調べていませんでした。調べてみると、「知らなかっただけで損していた」という制度が出てくるかもしれない。
まず福井県移住・定住ポータルサイト(fuku-iju.com)で市区町村別の制度を検索してみるのがおすすめです。市区町村の窓口(まちづくり・定住促進担当)に問い合わせると、最新情報を教えてもらえます。
確認先: 福井県移住・定住ポータルサイト
④ 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
最大:年間約31.5万円(借入残高4,500万円×0.7%・13年間)
住宅ローンを組んで家を購入した場合、年末ローン残高の0.7%が所得税・住民税から控除されます。新築ZEH水準の場合、控除計算の借入限度額は4,500万円・適用期間13年間が上限です(4,500万円×0.7%=年間最大31.5万円)。
独身でも、年収500万円程度であれば十分使える控除です。「家を買ったときに使える制度」として、頭の片隅には入れておいていい。
出典: 国税庁「住宅借入金等特別控除」
「縛られる感」への、今の自分なりの答え
補助金を調べながら、改めて「家を買う・買わない」について考えました。
結論から言うと、今の自分は「買わない」でいい、と思っています。
理由はいくつかあります。
1. 決める理由がない
結婚も、転職も、「どこに住み続けるか」も、まだ何も決まっていない。なんとなくの焦りで数千万円の決断をするのは、さすがに違う。
2. 賃貸の「自由」を手放す準備ができていない
「どこで建てても縛られる感」は今も変わらない。それを無理に否定して家を買っても、後悔するだけな気がします。
3. 住宅補助金は「将来のために知っておく」もの
今すぐ使えなくても、結婚・子育てのタイミングで使える制度はある。今から把握しておくことに損はない。
よくある誤解と正直な答え
「賃貸は家賃を払い続けるだけで損」というのは本当?
よく言われます。でも、これは半分だけ正しい。
持ち家には、住宅ローンの利息・固定資産税・修繕費・管理費(マンションの場合)といったコストが別途かかります。「ローンを完済したら家賃ゼロ」は、表面的な話。トータルで比較すると、賃貸が必ずしも損とは言えない。
もちろん「資産として残る」メリットは持ち家にある。ただ、地方の不動産が将来も同じ価値を保てるかは、正直わかりません。
「独身のうちに買っておいたほうがいい」は正しい?
体力・判断力がある若い時期にローンを組んでおく、という考え方自体は理解できます。
ただ、「縛られる感」を無視して買っても長続きしない。自分の今の状態と向き合ったとき、「まだその準備ができていない」というのが正直な答えです。
「賃貸派 vs 持ち家派」——どちらが得か
よくSNSで「賃貸vs持ち家」論争が起きています。私はどちらが正解とも思っていません。
持ち家には「資産になる・固定費が読める・自分の城を持てる」という価値がある。賃貸には「自由に動ける・修繕費を負担しなくていい・ライフスタイルの変化に対応しやすい」という価値がある。どちらを選ぶかは、そのとき自分が何を一番大切にしているかによる。
今の私は、「縛られる感」と向き合いながら、賃貸を選んでいます。それだけの話です。
まとめ|家を買わない理由は、お金だけじゃなかった
整理してみると、私が今家を買わない・買えない理由はこうです。
| 理由 | 詳細 |
|---|---|
| 資金不足 | 貯金約30万円では頭金にも遠く及ばない |
| 「縛られる感」 | どこで建てても「定住しないといけない」という抵抗感がある |
| 人生の変数が多い | 結婚・転職・住む場所など、まだ何も決まっていない |
| 自由のコスト | 賃貸の月5万円は「動ける自由」への支払いだと今は思っている |
正解はないと思っています。でも、「なんとなくの焦り」で数千万円の決断をしないために、自分の本音を言語化しておくことは大事だと感じました。
将来、結婚や転職をきっかけに考えが変わるかもしれない。そのときのために、住宅購入に使える補助金の知識だけは今から持っておこうと思います。
住宅に関連した補助金を自分の状況(年収・都道府県・家族構成)に合わせて確認したい方は、補助金マッチングツールをぜひ試してみてください。入力は3項目だけです。
住まいとお金の話をもう少し深く知りたい方には、こちらの記事も参考になります。
→ 独身・一人暮らしが使える補助金・給付金まとめ2026
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。「同じようなことを考えている30代が自分だけじゃないんだ」と感じてもらえたら、それだけで書いた甲斐があります。
── たぬき課長
本記事は、福井県在住の30代会社員(大阪出身)の実体験と調査をもとに作成しています。月3万円のインデックス投資とほぼパスタの自炊生活で資産形成中。ゴルフのスコア100切りとFIREを目指して奮闘中。
著者:たぬき課長
本記事の情報は執筆時点のものです。補助金・給付金の内容・金額・条件は変更される場合があります。申請前に必ず公式サイトでご確認ください。
