はじめまして。たぬき課長と申します。福井県在住の30代会社員です。新NISA(月3万円・S&P500)は2021年から続けているのに、iDeCoはずっと「企業型DCをやっているから、自分には関係ない」と思い込んでいました。
ところが先日、職場で確定申告の話になったとき「iDeCoやってないの?もったいなさすぎる」と先輩にぶつぶつ言われまして。正直ちょっとムッとしたんですが、そのあと自分で調べてみたら……企業型DCとiDeCoは全く別の話で、全然関係ない話じゃなかった。年間いくら損してたのか、この記事で全部さらします。
この記事でわかること
- 年収500万円・会社員・独身がiDeCoで月2.3万円積み立てたときの節税額(所得税+住民税)
- 企業型DCとiDeCoの違い、混同しやすい誤解のポイント
- 企業型DC加入者がiDeCoを始める場合の掛金上限(月12,000円)
- 「節税額だけで見ても、やらない理由がない」という結論に至った理由
「企業型DCをやってるから、iDeCoは関係ない」は誤解だった
私は会社で企業型DC(確定拠出年金)に加入しています。会社が毎月約15,000円を積み立ててくれている仕組みです。なので「年金系は会社にやってもらってる」「自分でiDeCoをやる必要はない」とぼんやり思っていました。
でも調べてみると、企業型DCとiDeCoはまったく別の制度です。
| 企業型DC | iDeCo | |
|---|---|---|
| 誰が掛ける | 会社(+本人も可) | 自分 |
| 掛金の控除 | 会社が損金計上 | 自分の全額が所得控除 |
| 節税の恩恵 | 本人の税金は基本下がらない | 本人の税金が直接下がる |
| 口座の主体 | 会社が用意 | 自分で運営管理機関を選んで開設 |
つまり、企業型DCをやっていても、iDeCoによる自分自身の節税効果はゼロのまま。「会社がやってくれてるから大丈夫」という思い込みで、私は数万円単位の節税を毎年捨てていたわけです。
iDeCoの節税のしくみ
iDeCoは、自分で掛けた分が**全額「所得控除」**になります。所得控除とは、課税対象の収入を減らす仕組みです。「iDeCoに入れたお金は、税金の計算には使いませんよ」という国のお墨付き。
これが、どれだけすごいか。計算してみましょう。
年収500万円・会社員・独身のリアルな税率
まず前提の確認から。
年収500万円の会社員(独身・各種控除適用後)の場合、課税所得はおよそ330万円前後になります(給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除を差し引いた概算)。
この課税所得に対して、税率は次のとおりです。
- 所得税率:20%(課税所得195万円超〜330万円以下は税率20%、控除額427,500円)
- 住民税率:10%(一律)
つまりiDeCoに掛けたお金が1万円あれば、所得税で2,000円・住民税で1,000円、合計3,000円が戻ってくる計算になります。
出典: 国税庁「所得税の税率」
月2.3万円積み立てると、年間いくら節税できる?
会社員(企業型DCなし)のiDeCo掛金上限は**月23,000円(年27.6万円)**です。
ただし私の場合、会社で企業型DCがあるので、上限は月12,000円に下がります。これは重要な注意点なので後ほど詳しく書きます。まずは「フルに月2.3万円使える人」のケースで計算してみます。
年間掛金:23,000円 × 12ヶ月 = 276,000円
この27.6万円が全額所得控除になるので——
| 税目 | 計算式 | 節税額 |
|---|---|---|
| 所得税(税率20%) | 276,000円 × 20% | 55,200円 |
| 住民税(税率10%) | 276,000円 × 10% | 27,600円 |
| 合計 | 82,800円 / 年 |
年間で約8.3万円。月換算で約6,900円が手元に残る計算です。
これ、正直びっくりしました。月2.3万円積み立てるのに、税金が年8万円以上戻ってくる。言い換えれば、実質的な自己負担は年間で27.6万円じゃなくて約19.3万円だということ。国が2.8万円分くらい出してくれてる感覚です。
ちなみにこの試算はあくまで概算で、実際の節税額は年収・各種控除の額・課税所得によって変わります。正確な金額はiDeCo公式サイトのシミュレーターで確認してください。
出典: 国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」
企業型DCがある人は上限が変わる(重要)
ここは見落としがちなポイントなので、少し丁寧に書きます。
iDeCoの掛金上限は、職業や加入している年金制度によって変わります。
| 区分 | 月の上限 |
|---|---|
| 会社員(企業型DCなし) | 23,000円 |
| 会社員(企業型DC+確定給付型に加入) | 12,000円 |
| 会社員(企業型DCのみ) | 20,000円(2024年12月〜改定) |
| 自営業者・フリーランス | 68,000円 |
出典: 国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト 加入資格・掛金」
私のように企業型DC+確定給付型の両方がある場合、上限は**月12,000円(年14.4万円)**に下がります。それでも計算してみると——
- 所得税(20%):144,000円 × 20% = 28,800円
- 住民税(10%):144,000円 × 10% = 14,400円
- 合計:年間43,200円の節税
半分にはなりますが、それでも年4万円以上が手元に残る。これはやらない理由がないですよね。
**ただし2024年12月の制度改定で、一部の企業型DC加入者はiDeCoの上限が引き上げられています。**自分がどの区分になるかは、勤務先の人事・総務担当部署かiDeCo運営管理機関に確認するのが確実です。
企業型DC加入者がiDeCoを始める手順
- 勤務先の人事・総務に「iDeCo併用可能か」を確認する
- 運営管理機関(金融機関)を選んで口座を開設する
- 事業主証明書を発行してもらい、申込書に添付して提出する
- 掛金額を設定して積立スタート
「会社に確認が必要」という点が少し面倒ですが、一度設定してしまえば毎月自動で積み立てられます。
よくある誤解Q&A
Q. 企業型DCとiDeCoは同時にできますか? A. 企業型DCに加入していても、勤務先が「iDeCoとの併用を認めている」場合はiDeCoを同時に利用できます。まずは勤務先に確認してください。2022年10月の改定により、多くの企業型DCでiDeCoとの併用が可能になりました。
Q. 60歳まで絶対に引き出せませんか? A. 原則として60歳まで引き出せません。これがiDeCoの最大のデメリットでもあります。生活費に困るような金額は入れないことが大前提です。
Q. NISAとiDeCoはどちらを優先すべき? A. 節税効果はiDeCoのほうが大きい(掛金が控除になる点で)ですが、NISAは引き出しが自由。使い方によって優先度は変わります。余裕があれば両方使うのが理想です。
節税以外の3つのメリット(これも大事)
運用益も非課税
通常、投資の利益には約20%の税金がかかります。でもiDeCoの運用中に発生した利益は、すべて非課税。新NISAと同じ仕組みですね。ただしNISAと違い、iDeCoは原則60歳まで引き出せないので、その点は覚悟しておく必要があります。
受け取り時にも控除がある
iDeCoの資産を受け取るときも税制上の優遇があります。一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」が適用されます。積み立て時・運用中・受け取り時と3段階で税優遇がある制度は、なかなかありません。
強制的に老後の資産ができる
これ、私にとっては意外と大きい。NISAは「まあ今月は5,000円にしておこうかな」と減らせてしまいますが、iDeCoは一度設定したら原則変えにくい仕組みです。強制貯蓄として機能する点が、意志力に頼らない節約をしたい人間には刺さりました。
まとめ|企業型DCがある人こそiDeCoを確認してほしい
改めてまとめます。
- 企業型DCとiDeCoは完全に別の制度。企業型DCに加入していても、iDeCoの節税メリットは自分では享受できていない
- 企業型DC加入者でもiDeCoは始められる。上限は月12,000円(年間43,200円の節税)
- 年収500万円・企業型DCなしで月2.3万円満額なら年間約82,800円の節税
- 節税に加えて運用益非課税・受け取り時控除もある
- 60歳まで引き出せないので「長期の資産形成」と割り切る必要がある
「企業型DCをやってるから大丈夫」と思い込んでいた自分と同じ状況の方は、ぜひ一度確認してみてください。会社の担当に確認して、今月中に口座を開設しようと思っています。
ふるさと納税も年収500万の会社員には相性のいい節税手段です。iDeCoと組み合わせて節税効果を最大化する方法については、こちらの記事も参考にしてください。
→ ふるさと納税シミュレーション|年収500万円・会社員が実際にやってみた
補助金や給付金を探したい方は、ぜひ補助金マッチングツールも使ってみてください。年収・家族構成・都道府県を入力するだけで、あなたに使える制度が一覧で出てきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。「企業型DCがあるからiDeCoは関係ない」という思い込みが、一番もったいない落とし穴でした。少しでも参考になれば嬉しいです。
── たぬき課長
本記事は、福井県在住の30代会社員(大阪出身)の実体験と調査をもとに作成しています。月3万円のインデックス投資とほぼパスタの自炊生活で資産形成中。ゴルフのスコア100切りとFIREを目指して奮闘中。
著者:たぬき課長
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